[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
- Newer : 精美の食べ物ブログ!ネスレやコカ・コーラが示す食品業界での「革新」の重要性
- Older : 精美の食べ物ブログ!デトックスティーを避けるべき8つの理由
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
食品業界が4年ぶりの値上げラッシュに突入している。日本食糧新聞調べでは昨年以降、約25業種が今春からの価格改定を表明し、今後も4~6月にかけて清涼飲料や即席麺などの大型カテゴリーを含む値上げの動きが一段と加速している。
前回2015年時は原料高騰が値上げの主な要因だったが、今回多くの業種に共通するのが物流費や人件費の上昇だ。10月には消費増税の実施も予定されることから、この機を逃せば価格改定の難易度は増す。未曽有の人手不足を適正なコスト転嫁で乗り切り、経営の安定化へ寄与することが期待される。
大手卸幹部は今回の食品値上げラッシュを「円安などによる原料相場の影響で値上げした直近の2015年、その前の2007年とは異なり、1992年の値上げ時と酷似した状況」と語る。
27年前となる1992年は、バブル景気の影響で人手不足が深刻化。業界規模で配送車両の手当てに苦慮するなど物流費の著しい高騰に見舞われた。今回の値上げも原料・資材費、燃料費などの高騰に加え、恒常的な人手不足による物流費や人件費の上昇を企業努力で吸収しきれなくなったことが背景にある。
酪農家の経営安定化も視野に入れた乳業界、設備改善費も織り込んで値上げする塩業界など固有の事情もあるが、実際、物流費の上昇は極めて深刻だ。
「メーカーには値上げ要因の4割が原料関係、物流費3割、人件費2割と聞いており、今回はとりわけ人手不足の影響が大きい印象」(前述の卸幹部)、「配送業者が提示する直近の価格は4トン車1台当たり1~2割も上がっており、拒めば即受けてもらえない」(地域卸)。
こうした情勢を受け、すでに年初から価格改定を実施したメーカーも多く、3月の冷凍食品やアイスクリームの値上げに続き、4~6月にかけて乳製品や清涼飲料、即席麺なども順次合流。節約志向が依然として根強い中、値上げの影響がどう出るかはこれからだが、増大するコストを正常に価格転嫁し、適正売価の浸透へ努める構えだ。
ただ売価を上げるだけでは消費への影響は免れないことから、消費者の理解を得るための施策を強化することも不可欠となる。「メーカーには新たな食べ方提案やコラボ販促、ターゲット層へ的確に訴える広告宣伝の展開といった援護射撃を期待」(卸幹部)するなど、売価上昇に左右されないよう、付加価値訴求を重視した取組みが一段と重要性を増しそうだ。
10月実施予定の消費増税で食品は軽減税率対象だが、生活者の節約志向はさらに強まる見込み。他の出費増が食品の消費に影響することも想定され、増税前に適正価格の浸透へ努めることで経営を持ち直したい意向だ。
COMMENT
COMMENT FORM