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今月、生誕100年を迎えた故やなせたかしさんが描いたばいきんまんは、いたずらが大好き。アンパンマンにやっつけられても、懲りずに悪巧み。便利なメカを使いこなすが、間抜けな性格でよく自滅する
▼絵本やアニメはともかく、現実の世界で笑えないいたずらが、懲りもせず。飲食店やコンビニのアルバイト店員が、ごみ箱に捨てた魚をまな板に戻したり、おでんの具材を口に入れて出したり-。その動画をネットで公開して喜んでいるのだ
▼食べ物を粗末に扱う。不衛生、ばい菌が心配だ。仲間内のウケを狙った悪ふざけでも、ネット上では瞬く間に広まる。雇い主は批判を浴び、信用を失う。当人は解雇だけでなく、損害賠償を求められる場合も。便利な道具を使いこなしているつもりだろうが、間抜けな自滅だ
▼戦中、戦後の食糧難を知るやなせさんは、困っている人に食べ物を届けてくれるヒーローがいれば、と思った。アンパンマンの原点だ
▼おなかをすかせた人には自分を食べさせる献身的なアンパンマンと、人を困らせてばかりのばいきんまん。人には良い心だけでなく、欲望や悪さをしたがる心もあるものだと、やなせさんは物語で伝えようとした
▼食のありがたさや、欲望を我慢して正しい行いをすることの大切さを、子どもたちに考えてほしかったのだろう。食べ物で遊ぶ若者よ、ばいきんまんにならぬよう、絵本から学び直すべし。
西日本新聞社
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