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食品新聞 3/2(火) 7:05
小川珈琲は、価格訴求が激化する家庭用レギュラーコーヒー300g以上の容量帯に、エシカルや情緒的価値を前面に押し出した「KAORI」シリーズを提案していく。 「KAORI」シリーズは、前身の「香り華やぐ珈琲 粉300g」を刷新した「カオリコーヒー粉300g」と有機JAS認証コーヒーの「カオリオーガニックコーヒー粉300g」の2品をラインアップ。598~798円と市場平均よりやや高めの想定売価を見込み、2021年3月に発売される。 同社の女性スタッフたちが開発に関わり、色鉛筆で描いたような北欧風のデザインも特長。黄色の「カオリコーヒー」のパッケージ、緑色の「カオリオーガニックコーヒー」のパッケージと色づかいでも目新しさを打ち出した。 藤村泰生取締役は「金色や黒色のパッケージが多いレギュラーコーヒーの売場の中に並べてもらえれば、“つながる”や“共感”といったことが想起され、当社が強みとするエシカルや情緒的価値を感じとっていただけるはず」と期待をよせる。 想定するターゲット層は30-40代女性。 「KAORI」シリーズのコンセプトについて村上祐一総合開発部長は「日常の暮らしに焦点をあてて価値提供していくのがこのシリーズの狙い」と語る。 “だれかにつながる いつもの香りで ちょっとイイコト”をコピーに掲げ、同シリーズの売上げの一部をアメリカの非営利団体Grounds for Health(グラウンズフォーヘルス)に寄付する旨をパッケージ裏面にも記載した。 同団体は、主にエチオピアとケニアで現地医療機関のスタッフが中心となり、コーヒー生産国の女性の健康促進、特に子宮頸がんの早期発見・治療を目的とした活動を行っている。 小川珈琲ではかねてから毎年3月をグラウンズフォーヘルス月間と定めるなど寄付活動をしてきたが「商品と紐付けるのは今回が初めて」だという。 同社は各エリアの特性にあわせて商品ポートフォリオを変更して対応している。レギュラーコーヒーの大袋タイプは、近畿エリアや地元・京都で「ブレンド3オリジナル 粉400g」が定着化しているが、全国的にはまだまだ展開できていない領域となる。 全国的には同社が強みとする250g以下の小容量帯に注力。中でも「春」「夏」「秋」「冬」といった四季という情緒的価値を前面に押し出した期間限定コーヒー(180g粉)を引き続き強化していく。 具体的には、昨年3月から順次発売されている期間限定コーヒーの一杯抽出型レギュラーコーヒー「ドリップコーヒー10杯分」とともに店頭での春・夏・秋・冬の季節感の演出を提案し露出拡大を図っていく。 春と秋の商談で定番棚に入らなかった小売店舗にもエンドのスポット展開を提案するという営業方針で取り組んだところ、季節感の演出や華やかなパッケージが好評を博し採用が広がっているという。 期間限定コーヒーの提案は、小売店顧客とのコミュニケーションにも寄与。 「これまで年2回の棚割時以外に、スポットで提案できる商材がなかったため、棚割商談時以外の小売店様との接点を築けておいなかった。そういった中、四季を打ち出した期間限定コーヒーは小売店様との接点が持てる上に、エンドでの露出が増えれば生活者の認知拡大にもつながる」と説明する。 小容量帯の中で期間限定コーヒー以上に勢いづいているのが豆商品群であり、前期(8月期)に2ケタ増となり、直近の20年9月-21年1月の4ヵ月累計では1.5倍に拡大した。 これについては「4月からの緊急事態宣言が解除後、巣ごもり消費による需要増は落ち着くと思っていたが、依然として高い伸長率を示し直近でも落ちていない。ミルなどの器具が行き渡り、それを使用してコーヒーを楽しむようなスタイルが根付いてきている感じがする」とみている。 小川珈琲の家庭用コーヒー事業は、小容量帯とドリップコーヒー(一杯抽出型レギュラーコーヒー)が成長を牽引。春先は巣ごもり需要の高まりにより、小容量帯の伸びがドリップコーヒーの伸びを上回っていたが、秋冬になるにつれ、ドリップコーヒーが宅配事業顧客を中心に最も伸長をみせている。 春夏の方針については、内食のリッチ化傾向や長期的な人口減少を見据えて、単に数量を追うのではなく、エシカルや情緒的価値などの付加価値提案で単価アップを図っていく。「各セグメントの中で、どのような価値提供ができるかを強く意識していく」という。 コミュニケーションは、流通・消費者を対象にしたオンラインイベントを本格展開していく。 「当社は営業担当を含め社員全員がコーヒーの知識を持ち合わせており、コーヒー教室がいつでも開ける状態にある。小売店様の活動の一助になりたいのと、生活者とコミュニケーションを重ねていくことでブランド認知を上げていきたい」と意欲をのぞかせる。 SNSなどでは、同社直営店の旗艦店となる新業態「OGAWA COFFEE LABORATORY(ラボラトリー)」による発信をECと連動させて強化し、家庭用商品では取り切れない新規顧客の獲得を図っていく予定である。 同店は昨年8月にオープンして以来、ファッションやライフスタイル関連で取材依頼が多く寄せられるなど多方面での情報拡散に成功。今後も都内出店を計画していく。
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