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食品新聞 2/26(金) 7:08
健康力と値頃感を兼ね備えた納豆は、昨年から今年にかけて需要の高止まりが続いている。 20年の支出金額は前年を大きく上回った。今年に入っても緊急事態宣言再発出に伴う巣ごもり需要、また人気テレビ番組の健康効果訴求により、大手メーカーが出荷調整を余儀なくされるほど需要は旺盛だ。 19年は長らく続いたブームが沈静し、工場稼働率が低下。納豆各社は価格訴求による販売拡大へ動いたが、昨年2月のテレビ番組で納豆が持つ多くの健康効果が紹介されると需要が急増。重なるようにコロナの影響も顕在化し、昨春は品薄が続いた。 6月以降は少し落ち着いたが、8月頃から量販店で特売が再開し、高い販売レベルが続いた。総務省の統計によると、20年の支出金額は前年比9.8%増の4654円となり、1月以外はすべて前年実績を上回った。 年明け後は1月5日頃からメーカーの受注が急増した。量販スーパーが緊急事態宣言再発出後の巣ごもり需要を見据えて発注量を増やしたためで、大手メーカーは1月前半に出荷調整を余儀なくされた。 この状況の中、1月12日に人気テレビ番組「林修の今でしょ!講座」で納豆が特集された。放送後はまた需要が増したが、昨年のように業界全体の稼働率が一気に跳ね上がるのではなく、まず番組で紹介された商品が品薄となり、その後、他の商品に影響が及んだ。 番組では、タカノフーズ「すごい納豆 S-903」「発酵コラーゲン納豆」、ミツカン「金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油」「同 とろっ豆」、あづま食品「国産大きなひきわり」「黒千石 小粒なっとう」「おろしだれ納豆」が紹介された。 中には「すごい納豆 S-903」「発酵コラーゲン納豆」のように同番組で認知度が向上し、放送前の数倍の売れ行きとなったサブ商品もあった。急激な需要増も今月に入ると落ち着き、大手メーカーは今月上旬に出荷調整を解除した。 今後について大手メーカーはコロナの完全終息後も内食需要が一定程度残ると見ており、引き続き内食需要へ的確に対応するためマーケティングやメニュー提案を強化していく考えだ。また、年々高まる健康への期待にもしっかり応えていく。
食品新聞 2/23(火) 20:04
三井農林は「日東紅茶」のスティック粉末飲料(パウダー)で健康・機能性と嗜好性の両面でアプローチしていく。 嗜好性で目玉の新商品は「日東紅茶 至福のシャインマスカット」(10本入り)で3月1日に新発売される。希望小売価格は税別400円。 同社はこれまで、商品名を黒丸の中にあしらった「日東紅茶」の“黒看板シリーズ”として「塩とライチ」「フルーツ薫るサングリア」「厳選果汁のとろける白桃」「はちみつ仕立ての まろやか梅」のパウダー商品を販売している。 同シリーズから今回新発売される「至福のシャインマスカット」は、プレミアム感を打ち出すため“金看板”のデザインを採用した。 企画グループ商品企画・マーケティングチーム商品企画ユニットの寺脇彩氏は「果汁そのものが大変貴重なシャインマスカット果汁を他の品種と混ぜることなく100%使用しワンランク上の贅沢なおいしさをお届けする。これがこの商品の最大のポイント」と胸を張る。
シャインマスカットの市場性については、果実の取引額が年々上昇していることとシャインマスカット味の商品が増加傾向にあることに着目。「品種・ブランドで一番人気という調査結果ほか、SNS上では『#シャイン様』のハッシュタグが付くほどの人気フルーツになっている」という。 新しいAIデータを使用した調査でも「SNSでの発信の9割以上がポジティブな内容であることが確認でき、今後も成長が見込めるワードであると判断。果実の旬は秋口だが、季節問わずお楽しみいただけるものとして訴求していく」と意欲をのぞかせる。 そのほか、ビタミンCやクエン酸など健康・機能性素材を配合した“黒看板シリーズ”としては「塩とライチ」「はちみつ仕立ての まろやか梅」「果実あふれるフルーツティー」の3品を春夏の期間限定で再発売していく。 “黒看板シリーズ”以外では嗜好性のアプローチとして昨年発売開始した「ロイヤルミルクティー桜風味」を1月25日から数量限定で再発売している。 昨年の販売状況については「桜の時期に関しては本家の『ロイヤルミルクティー』よりも発売数量が非常に多かった」(作田祥司企画グループ商品企画・マーケティングチーム商品企画ユニットユニットリーダー)と振り返る。
三井農林は春先に向けて昨年発売した「日東紅茶 朝の大麦ラテ」(150g)の配荷を拡大していく。
同商品は、シリアルやプロテインバーなど手軽に栄養補給できる食品に注目が集まっていることを受けて栄養豊富なイメージの高い大麦に着目して開発されたもの。
食物繊維、6種のビタミン、カルシウム、鉄分入りで、牛乳や豆乳に溶かして飲むだけで、各栄養素をバランス良く摂取できるように仕立てられている。
作田祥司企画グループ商品企画・マーケティングチーム商品企画ユニットユニットリーダーは「ビタミンの中でもビタミンB群を多く含み、各栄養素をバランス良く摂取することができる」と説明する。
すっきりとした甘さと大麦の香ばしさも特長で「朝だけではなく、子どものおやつの時間や小腹の空いた時間など様々なシーンでお楽しみいただける商品となっている」。
市場環境としてはネスレ日本の「ネスレ ミロ」の話題沸騰を追い風と捉えている。
「子ども向け栄養補給食品の立ち位置の商品が、SNSを起点に情報拡散したことで、大人もおいしく栄養補給できる商品として非常に大きな伸びをみせている。『朝の大麦ラテ』もこのニーズをしっかりキャッチし今年も引き続き発売していく」と意欲をのぞかせる。
昨年は、導入店当たりの売上げは好調となったものの、配荷率が低かったためにニーズを十分に取り切ることができなかった。
今年はこれを課題とし春先に向けては「営業がしつこいくらい売り込みをかけ配荷は一気に上がると思っている」(竹田一也企画グループ商品企画・マーケティングチームチームリーダー)と期待を寄せる。
店頭施策としては、アレンジレシピの小冊子を用意。プライスレールへ取り付けるのに好適なサイズで、「朝の大麦ラテ」を活用したバナナラテやフレンチトースト、鶏肉のヨーグルト焼きなどのアレンジレシピを掲載し需要を喚起していく。
食品新聞 2/18(木) 21:16
ポッカサッポロフード&ビバレッジは22日、レモンをくし切りにカットし冷凍した「冷凍ポッカレモン そのまま使えるカットレモン」(200g)を関東エリア限定から全国にエリアを拡大して発売する。 昨春から関東エリア限定で発売したところ「コロナ禍による家庭内需要の高まりなどもあり多くのお客様からご好評をいただいた」(ポッカサッポロ)ことがエリア拡大の背景。 同商品は、丁寧に手摘みした南アフリカ共和国のレモンをくし切りにカットして急速冷凍したフレッシュレモン。防カビ剤は一般的に青果レモンの輸入時に使われるが、同商品は原産地で冷凍加工したものを輸入している上に、原産地と国内で2度の検品を実施。外果皮の色やキズ、果肉部の割れ・欠けなどを自社基準で管理していることから皮ごと使える仕様になっている。 洗う・切る手間なくドリンクや料理に利用可能。チャック付き袋を採用し、使いたい時に必要な分だけ使え保存に適した容器形態となっている。
食品新聞 2020/9/13(日) 7:00
海苔需要の約3割を占めるコンビニ(CVS)向けがコロナ禍で大幅減を強いられている。CVSの来店客数が4月から7月まで約15~20%減少し、重要商品のCVSおにぎりが売れていない。家庭用海苔は巣ごもり消費で伸びているが、業務用のマイナスを穴埋めするには程遠い。海苔市場はここ数年の相場高騰を克服しつつあったが、レベル違いの苦境が襲ってきた。 今年4月に終漁した2019年度海苔共販は前年比約10%増の69億8000万枚となり、養殖環境は決して良くなかったが連続凶作は免れた。しかし、平均単価はさらに上昇して13円40銭と約40年ぶりの高値を付けた。 本来なら昨年に続いて値上げやむなしの環境だが、コロナ禍が深まり世の中は緊急事態に突入。値上げ商談も吹き飛んで幻に終わった。また、ここ4年で少なくとも2回、多いところで3回の値上げを実施しており、これ以上の値上げは“海苔離れ”を起こすとして見送った企業もある。 ただ、もっと大きな問題がCVS不振だ。海苔需要は約80億枚(食品新聞推計)で、業務用が約72%、家庭用約24%、贈答用(仏事向け含む)約4%で構成される。業務用の50%がCVS向け(おにぎり、巻物、弁当含む)で、全需要に占める割合は約35%となる。1つの業態向けとしては最大であり、そのコア需要にコロナが直撃した格好だ。 CVS向けに納入する海苔企業は業界大手を中心に10~20社ほどいるが、来店客数の減少に合わせて4~7月の納入実績は前年比15~25%減となっている。チェーンによって多少の差はあるが、少なくても二ケタ減は免れていない。海苔業界ができる対策はなく、ひたすら下げ止まりを待つしかない状況だ。 コロナ影響としてはCVS向けが一番大きいが、マイナス実績としてはさらに下がある。贈答用だ。こちらは百貨店が4、5月に休業やデパ地下のみの営業となり、老舗贈答海苔店などの売上げは約60%減まで下落。中元実績も約15%減と厳しいが「40%減を覚悟していたので健闘だ」(贈答店)と、なぜか勝利気分が漂う。 果たして年間需要がどれほど落ち込むか不明だが、一転して在庫の余剰感は出ている。これまで国産は不作や大凶作で騒いだが、輸入海苔(韓国産、中国産)で穴埋めし不足感はなかった。また、欧米やオセアニア市場など世界的にも業務用海苔は需要が減少し、世界最大の海苔輸出国である韓国は来年度漁期(2020年12月~)の相場安を見越して、在庫の見切り販売に出ている。日本市場も同様な傾向が見られるが、海苔養殖は始まってみないと分からない。ただ、昨年までの不作と相場高騰を心配する姿勢は減っている。